ここでの記述は予想、推測が多々盛り込まれている内容です。自己満足の世界ですのでもし読まれる方は何も考えず適当に読んでください。
 

 

第十一回

本流を凌駕する支流

  

  

第十回

コラムサマリー Vol.1
   

第九回

あなたを呼ぶ声は風にさらわれて

   

第八回

FOE IS DEAD ・・・ OS IS DEAD?

  

  

第七回

IGM解散で見えてくる限界点

  

  

第六回

αからの道、ωへの終わり無き道

  

  

第五回

スクウェア・エニックスを特捜せよ
 

第四回

主催者の喜怒哀楽
 

第三回

SHOW and HIDE
 

第二回

体験版を考察する
  

第一回

DINGOは呪縛の真っ只中?

αからの道、ωへの終わり無き道

早いものでオンラインストライカーαバージョンが一般公開されて、そろそろ丸1年が経とうとしている。
少々気が早いが簡単に振り返ってみる事にした。
2002年6月、時は正にワールドカップコリアジャパン一色の中、日本戦に合わせるタイミングで世に発表されたオンラインストライカー。
フィールドに居るプレイヤーが全員人間のネットサッカーゲーム。とそれまで免疫を持ち合わせていなかった筆者は、一気にオンラインストライカーワールドに飲み込まれていった。
α1バージョンはとにかくバグが酷く強制終了の嵐で、まともな試合をやったという記憶は皆無である。
しかし、そんな”荒さ”をも凌駕する新鮮さと、爽快感が味わえる楽しさを持ち合わせていたα1は、ダイヤの原石の如く魅力的であった。
個人的に特筆すべきはチームに所属した事により、楽しみ方に幅が広がった事。
それまではただただ漠然とプレイし続けていてそれはそれで楽しかったのだが、組織的な事を考えながらプレイする。のスタイルへと変わっていた。
自分の技術向上のみならず、チームメイトとの連携にも精進しなければならない。
この頃になると少々大げさかもしれないが、寝ても覚めても頭の中はオンラインストライカーでいっぱいだった。
これほどまでに一つの事、ましてやゲームに熱を上げる事は最初で最後になるでは無かろうか。
そう思わせる程までにオンラインストライカーαバージョンは(個人的意見として)快作であったと断言できる。

改めてαと言う言葉の持つ意味について考えてみた。
α(アルファ)・・・ギリシャ語アルファベットの第一字、始まり。
オンラインストライカー
αバージョンの始まりは、ゲーム自体のバージョンアップは基より、プレイヤー達のバージョンアップも兼ねていたと今は思える。
ゲームプログラムが確固たる仕様では無かったが故に、プレイヤーにとっても、この不完全なシステムに対応する為にレギュレーションの模索が必要とされた。
そして、その模索は今現在、上手く達成出来ていると思っている。
結果としてユーザー自身がサーバー予約ページを用意したり、試合中のマナー等を議論しあったり、当初の不具合項目であった透明プレイヤーの対策で、試合前の人員点呼などのプレイヤー自治によって柔軟に対応してきた事が証明している。
特別な定義は無いが、今のオンラインストライカーの常識とみなされる事柄は、決して1日2日で生まれた物ではなく、多くのプレイヤー達によって約1年掛けてゆっくり育まれてきた物である。
高い完成度を持つであろうβバージョンでは今までの常識を必要としないほど、便利な機能が多数用意されたものに仕上がっていると思われる。
しかし、プレイヤー達が1年掛けて育ててきたレギュレーションを、何時までも忘れないでいたいと思う。

始まりがあれば当然ながら終わりもある。
ギリシャ語アルファベットの最後はオメガだ。
ω(オメガ)・・・ギリシャ語アルファベットの第二四字、すなわち最後の文字、究極。
筆者は万物において究極は無いと考えている。
製品版発売後もオンラインストライカーの”最終進化形”に向けて、ブラッシュアップは当然続く事だろう。
αからの道はとりあえず終わるが、ωへの終わり無き道がまた始まるのである。
万物において究極は無い。とは言ったものの、DINGOが究極のオンラインストライカーへ挑戦する事だけはずっと続けて欲しいと思っている。

ついにオンラインストライカーαバージョン終了を迎える時が、刻一刻と近づいて来ている。
嬉しい事ではあるが、寂しい気持ちも少しはある。
このコラムを読んでいるあなたは、αバージョンのみが持つ独特の楽しさ、難しさを十二分に堪能出来たであろうか。

2003/05/06